あなたは『腰痛』に悩まされた経験はありませんか?

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今では成人の80%以上が一度は腰痛を経験していると言われています。

今日は国民病、または生活習慣病の1つとまで言われ始めた『腰痛』についてお伝えしようと思います。

 

腰が痛くなる原因って・・・

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)、坐骨(ざこつ)神経痛など腰痛を引き起こす原因となる病気はいくつかあります。

 

最近では医療番組が増えたことでテレビなどでよく耳にするため、ご存知の方も多いかと思います。

 

しかし、これらが原因で腰痛を抱える方は全体の約2割に過ぎません。

 

実際、腰痛の8割は画像検査などでも原因がイマイチはっきりしない、『非特異的腰痛症』と呼ばれるものが大半を占めているのです。

 

それは、日常生活のふとした動作や姿勢によってレントゲン画像などには写らない小さなキズ(軽い筋損傷など)が積み重なったり、関節に圧力が積み重なり神経が過敏になったりして、痛みが生じてくるのです。

 

その動作や姿勢が修正されることなく続けられることで、治りが邪魔されてしまい、さらに進行していくことでヘルニアなどの大きな問題に繋がっていく可能性もあることから、早い時期の対処が大切になります。

 

立っているよりも座っている方が腰にかかる負担は大きい

意外なことに座っている姿勢の方が腰にかかる負担は大きくなります。

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それは、座っている姿勢のほうが腰が屈曲(前かがみの方向に曲がること)姿勢となるからです。

 

腰は屈曲姿勢となることで、腰の背骨1つ1つの間隔が狭くなり、その結果、骨や椎間板(ついかんばん=背骨と背骨の間のクッション)を圧迫したり背中の筋肉の働きを弱めてしまい、腰を痛めやすい状況になってしまうのです。

 

これはパソコンを扱う時間が増えた現代社会において、たくさんの腰痛を作り出してしまう危険があります。

 

気を付けないといけない問題かもしれません。

 

腰痛を回避できる理想の座位姿勢はあるのか?

人間工学的に股関節90°、膝関節90°で座ることで腰への負担を減らすとされています。

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しかし、この理想的な姿勢でも10分で限界を迎えてしまい、1つの組織に積み重なった圧力が小さな傷を引き起こすという事実が明らかになっています。

 

つまりどんな姿勢でも、同じ姿勢をとり続けることで腰痛の引き金となってしまうのです。

 

そのため、理想の座位姿勢というのは存在せず、姿勢を頻繁に変えることが腰痛を回避できる最も理想的な方法なのです。

 

下の図は、長時間座っている時にさまざまな組織に負荷を移動させることを考えて、可能な範囲での座り方を示した例です。

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「そういえば、いつも同じ座り方で作業したり休んだりしているなぁ」

 

なんてことはないですか?

 

1つだけでなく、いろいろな姿勢で椅子に座れるように心掛けてみて下さい。

 

理想の腰の状態を作るには

最後に理想の腰の状態の作り方をお伝えします。

 

ここまででお伝えしたように、腰痛はその大半がレントゲン写真に写らないくらいの小さな傷であり、長時間の偏った姿勢によって圧力が積み重なることにより発生します。

 

このことに気をつけて頂いて、日常生活で圧力が集中しないようにいろんな姿勢をとって過ごしていただくことも大事ですが、腰自体の硬さを取り除き、圧力をいろいろな方向へ逃がしやすい柔軟な状態を作っておくことも重要になります。

 

そこで、腰の硬さを取り除くためにに【ネコ/ラクダ運動】と呼ばれる運動を紹介します。

 

下の図のように四つ這いをとり、背すじを曲げたり、伸ばしたりする運動です。

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この運動は腰へのストレスも少ないため、1人でも安全に行うことができます。

 

身体の軸である【体幹(たいかん)】を効率よく・しっかり使えるよう修正を図るときに、まず実施される運動でもあります。

 

注意するポイントはこの運動は筋肉のストレッチとしてではなく、動作練習として考案されたということです。

 

そのため、目一杯に背すじを曲げたり、伸ばしたりするのではなく、背骨1つ1つが動いていることをイメージしながら痛みのない範囲で動かすようにしてみてください。

 

この運動を5、6回繰り返すだけで腰部の硬さを十分取り除くことができます。

 

それ以上の回数を行っても、あまり効果がない事がわかっているので、6回ぐらいに留めておきましょう。

 

ヨガにも腰痛を軽減する効果がある?

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また、今回紹介したネコ/ラクダのポーズはヨガのアーサナ(ポーズ)にも通じるところがあります。

 

実際ヨガによって姿勢が改善され、腰痛や肩こりが軽減された、という声も多く聞かれます。

 

まとめ

ほとんどの腰痛は椎間板ヘルニアなどの重大なものではなく、その一歩手前の軽いものであることが多いです。

 

考え方を変えると症状が出始めた頃の初期の腰痛は悪いものではなく、生活動作を見直すようにと身体から発信されるサインかもしれません。

 

腰痛をマイナスなイメージとして捉えるのではなく、身体からのアドバイスとして考えることができれば、気持ち的にも楽になるかもしれませんね。

 

今回参考にした本


『腰痛―最新のエビデンスに基づく予防とリハビリテーション』

Stuart Mcgill       NAP Limited

 

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脇本大樹

脇本大樹

理学療法士として勤務する中、トレーニング理論の重要性に気付き、NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリストの資格を取得。栄養やピラティス、アロマにも関心を持ち、自らも実践しながら健康への道を模索する。
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